食品と雑貨が混ざったレシートをどう分類するか
一枚のレシートに野菜と食器用洗剤と誕生日カードが載っています。三つに割るのは正確ですが続きません。全部を食費にするのは速いけれど静かに間違っています。どちらの誤差なら抱えられるかを決める話。
家計簿でいちばんよくある、そしていちばん手を止めさせる小さな引っかかりです。一枚で 3,180 円、中身は野菜と肉、食器用洗剤が一本、それに同僚の子への誕生日カード。食費にすると違うし、日用品にするともっと違う。三つに割るとレジ前で計算することになる。
どちらも完璧ではない二つの答え
分けて書くのは正確です。三行、それぞれのカテゴリに収まり、月末の集計はどの数字もきれいです。代わりに、買い物のたびにレシート上で暗算を一回と入力を三回することになります。そしてこれは一日に二、三度起こります。
まとめて食費にするのは速いです。一行、五秒、立ったまま終わります。代わりにあなたの「食費」という数字には水が入り、しかも入り方が月ごとに違います。洗剤の多い月、贈り物の入った月。半年後にこの数字から予算を決めようとすると、高めでぶれる基準値が出てきます。
つまり本当の問いは「どちらが正しいか」ではなく「どちらの誤差なら抱えられるか」です。二つの誤差は性質が違います。分ける方式の誤差は**記録漏れ**(面倒だから何回か書かなかった)で、まとめる方式の誤差は**分類のずれ**(全部書いたが場所が違う)です。
長く回せる一本の線
実務では、品目の数ではなく**金額の割合**で線を引くとうまくいきます。
- 食品以外がその一枚の二割未満 — 分けずに食費へ。どの判断にも影響しない大きさです。
- 食品以外が三割以上、あるいはそれ自体が単独で記憶に残る買い物(1,200 円の贈り物など) — 二行に分ける。食費と、その一品。
- あいだ — そのとき余裕があるかどうかで決める。店先で悩まないこと。
この規則の値打ちは精度ではなく、「毎回決める」を「見れば分かる」に変えることにあります。家計簿が途切れる原因は手間そのものより、一件ごとに小さな判断を求められることのほうで、判断は疲労が積もります。
このためにカテゴリを増やさない
ここで多くの人が最初に思いつくのは「スーパー」というカテゴリを作って全部そこへ入れることです。分類の迷いは消えますが、その数字は何も答えなくなります。食べるものと使うものと贈るものが同居しているからです。
カテゴリの役目は、その数字を見て何かを決められることです。「今月の食費はいくらか」は決められますが、「今月スーパーでいくら使ったか」は決められません。食費に少し雑音が乗るほうが、何も言えない箱を作るよりましです。
大きな一品だけは外に出す
一つだけ守る価値のある例外があります。日常の買い物ではない明らかな一品——炊飯器、贈り物、ケース買いの酒——が混ざっていたら、それは単独の一行にします。
理由は精度ではなく**後から引けること**です。年末に「今年の贈り物はいくらだったか」を知りたくなったとき、食費に紛れた贈り物は取り出せません。一方で洗剤や歯磨き粉を単独で振り返ることは一生ないので、食費に混ざっていても失うものがありません。
言い換えると、分けるかどうかの基準は「この支出は将来あなたに単独で問われるか」です。問われるなら分ける、問われないなら数秒を使わない。
よくある質問
毎回分けたほうが良いのでは
続けられるならそのほうがデータは綺麗です。ただ家計簿の最大の危険は精度不足ではなく途中でやめることです。三年続く粗い規則のほうが、三週間しか続かない細かい規則より役に立ちます。
「スーパー」というカテゴリを作ってはいけませんか
勧めません。食べるもの・使うもの・贈るものが同居して、その数字では何も決められなくなります。決められない分類は分類していないのと同じです。
分けたときの金額はどう出しますか
レシートのその行の額そのままで構いません。全体の値引きや端数調整は、いちばん金額の大きいほうのカテゴリに寄せてください。按分を厳密にやろうとすると、この作業がまた続かなくなります。
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